一般社団法人 日本タトゥーイスト協会

PCR検査、抗原検査、抗体検査の違いについて

コロナウイルスに関する検査は主にPCR検査、抗原検査、抗体検査の3つが用いられています。
これら3種類の検査の主な違いについて、また検査結果の精度やどのように検査を行うのかなどを説明します。

・PCR検査

PCR検査は体内にウイルスが検査時点において存在するかどうかを調べるために用います。
採取した検体の遺伝子を専用の薬液を使用して増幅させて検出する方法です。
ウイルスがいるであろう鼻や咽頭を拭って粘膜を採取したり、唾液を用いて検査を行います。
検査にかかる時間は約1日、検査精度は約70%とされています。
ウイルスに感染していたとしても検体を採取した場所にウイルスがいなかった場合は陰性結果となり得ます。

用途時間検査実地場所検体精度
体内にウイルスがいるかどうかを調べる1日一般的に病院や検査場など検査機関で行われる唾液、鼻の咽頭を拭った粘膜約70%

・抗原検査

抗原検査も体内にウイルスが検査時点において存在するかどうかを調べるときに用いられます。
検体からウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する方法です。
PCRと比べると検査精度は下がりますがおよそ30分という短い時間で結果が出るため直ちに判断が必要な場合などに用いられます。
簡易キットを使用して病院や検査機関に行かなくても検体を採取したその場で検査が可能です。

用途時間検査実地場所検体精度
体内にウイルスがいるかどうかを調る30分検査キットを使って検体の採取場所で検査が可能唾液、鼻の咽頭を拭った粘膜検出には一定量のウイルスが必要でPCR検査よりも劣る

・抗体検査

抗体検査は血液中にウイルスに感染すると出来上がる抗体が存在するかを調べる検査です。
それにより過去に感染したであろうという推測に用いられるもので感染判断をするものではありません。
この検査はウイルスが体内に存在するかどうかを調べるものではありません。
ワクチンを接種したことにより抗体が出来た場合も陽性反応となります。
検査機関や方法によっては結果が出るまでには約2、3日かかりものもあれば、簡易キットなどを使用して30分ほどで結果が出るものもあります。

用途時間検査実地場所検体精度
体内に抗体を持っているかを調べる2、3日かかるものもあれば数十分で結果がでるものもる検査キットを使って検体の採取場所で検査が可能血液ワクチン接種により抗体が出来た場合も陽性の反応を示す

※コロナウイルスに関する誤った情報にご注意ください。

医療専門誌や医学論文などではなくTwitterなどSNS上のソース元がはっきりしていない情報の中には誤った情報が散見されます。例えば「PCR検査を受けたらインフルエンザでも陽性反応がでる」などコロナウイルスに関する誤った情報は一般的に病院などでインフルエンザの検査に抗原検査を用いるため誤解が生じたものと考えられます。PCR検査は遺伝子培養を行ってウイルスを検出する検査方法ですのでインフルエンザウイルスの遺伝子を培養してコロナウイルスが検出されたとする結果が出ることはありません。
コロナウイルスに関する情報はソース元をしっかりと見極めて正しい情報なのか誤った情報かをしっかり判断するよう注意が必要です。